最近では「貯蓄から投資へ」といわれ銀行、郵便局でもリスク商品を扱うようになった。リスク商品を購入した人の声によれば、担当者が足しげく通ってくれて、熱心に勧めてくれたからという理由であった。自らのライフプランに基づいて余裕資金を投資に向けようとしてリスク商品を購入したわけではなかった。

金融商品販売には重要事項の説明義務があり、営業担当者は十分に説明していることだろう。しかし、説明を聞いていることと理解していることは必ずしも一致しない。十分な理解が得られなくとも相手が了解してくれれば、契約は成立する。

そして不幸にも元本が大きく割れた場合、そのとき金融機関にクレームをつけても重要事項説明書類には確認印があり、また金融機関には何年か経つと当時の担当者が転勤になっていることもある。結果として発生した損失は全て自己負担になってしまうのである。その時担当者を恨んでも始まらないのだ。

日本の学校教育は良き勤労者になるよう勉強してきた。決して投資や運用をしてお金を儲けようと教えることはなかったと思われる。

benkyoukai_kunrenkou終身雇用制度下ではよく勉強してよい会社に就職できれば、収入はそれなりに保証され、安心して老後を暮らすことができた。

お金をいかに運用して、豊かな老後生活に役立てるなどと考えなくても良かったのである。楽して儲けようなどと考える者は不心得者とみられるだろう。

ところが老後生活を支える退職金が現在導入を盛んに行なっている確定拠出年金は自己責任の下で運用次第で受取額が増減する。退職金が勤労成果ではなく運用成果によって異なってくるということになる。

時代がそのように変わってきたならば、「お金」というものをもっと知らなければならない。リスクは怖いからといって逃げたり、面倒くさいからといって避けたりすること自体が最も大きなリスクではないだろうか。

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