毎年2月16日から3月15日までは所得税の確定申告の期間である。各地で相談会が設けられ税務署が最も忙しい時期である。自営業者等は自ら申告、決算を行うが、サラリーマンや公務員は源泉徴収が行われ年末調整で済んでしまう。

源泉徴収は給与を支払う側である会社があらかじめ社員の給与から税金を引くシステムである。過不足が生じたら年末に調整するのが年末調整である。

社員側から見ると税金を算出する手間が省けて都合が良いようにも思えるが、見方が変えれば納税感覚を麻痺させる効果がある。自分でいくらの税金を払うか計算し、納税資金を遣り繰りすることから税に対する関心も高まるはずである。

かつて源泉徴収制度は国が戦費を効率よく集めるためにナチス・ドイツの制度に倣ったといわれている。戦争は終了したが効率のよい徴税制度なので今でも続いている。

税金の計算は所得に対して税率を乗じて算出する。

税額=所得×税率
所得は収入(売上)から経費を引いたものである。
所得=収入(売上)-経費

経費が多ければ同じ収入でも税額は少なくなる。

それでは経費になるものはどのようなものがあるのだろうか。

例えば花屋であれば、仕入れの花代、水道光熱費、通信費、配送車両ならびに維持費、人件費等が経費になろう。これだけかというと所得から所得控除というものを差し引くことができる。
magnifier3_man

現在所得控除は14種類ある。災害、東南、横領等が発生したときの雑損控除、一定額以上の医療費がかかった場合の医療費控除、健康保険料や年金保険料は社会保険料控除、事業主等の退職金に充てられる小規模企業共済等掛金控除、生命保険料を払えば生命保険料控除、地震保険料を払えば地震保険料控除、寄付をすれば寄付金控除、本人ならびに家族が障害者であれば障害者控除、本人が寡婦(寡夫)であれば寡婦(寡夫)控除、他にも勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、基礎控除がある。

税額=所得控除後の所得×税率

さらに税額から直接税額を控除することが出来る税額控除が設けられている。例えば住宅ローン控除である。これは住宅ローンの年末残高に1%程度を乗じた金額が税額から控除することが出来る。

悪用すれば脱税になるが、必要かつ合理的な項目であれば経費にすることが出来る。詳しくは確定申告しおりで確認するか税務署に直接尋ねるのが良いだろう。

知らずに無用の税金を払っている人は多いと思われる。払いすぎた税金を取り戻せるのは5年と決まっている。

 

← 05. 学校教育は良き勤労者の育成07. 必要保障額の算定 →